陽を浴びるポプラ並木
印象派最大の巨匠のひとりであるクロード・モネを代表する連作群『ポプラ並木』より『陽を浴びるポプラ並木(ポプラ、三本の木、夏)』。本作はモネが1891年の初夏頃から翌年までの期間、集中的に取り組んだ≪ポプラ並木≫を画題とした一連の作品群の中の一点で、画面中央から左側にかけて画面を突き抜ける三本のポプラの木が描かれているのが大きな特徴である。
本作は蒼々と葉が茂るポプラの枝や清涼感に溢れる清々しい空などの様子からも連作の開始当初となる1891年の夏に描かれた作品であることがよく分かるが、その表現においても特に注目すべき点が多い。前記したよう画面左側には三本の印象的なポプラの木が配されており、その後ろにはポプラ並木がS字曲線で遠景へと続いている。