人物を象る重厚であらい角ばった輪郭

サクラちゃん

2016年05月21日 10:12


「人物を象る重厚であらい角ばった輪郭.級密で彫刻的な肉づけ,明暗のするどい対照。いくぶんくどい色彩,これらが18巧年から1816年頃のジエリコーの様式にまさに特徴的な例である」.この作品にみられるポーズは,デドウルーとその株エリザべスを描いたこれより後のもっと大きな作品(個人蔵フランス)のヴァリエーションである.アルフレッド・デドウルー(1810国60)は競馬や狩猟の場面を描く画家として知られるようになった人物である.

アルフレッドは建築家ピエール=アンヌ・デドウルー(1788-1849)の息子で,ピエール=ジョセフ・デドウルー=ドルシー(1789-1874)の甥でもあるカち二人はともにジエリコーの友人であった.ジェリコーの早すぎる死ののち卓越したロマン主義の画家となるウジェーヌ・ドラクロワが.この作品を一時所有していたことがある.